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更新日 2004/09/24

  フィールドターゲット射撃競技

 国別競技ルール その1

 T.はじめに:

 欧米の国々では、空気銃によるフィールドターゲット競技が行われています。 しかし、その競技を日本では行うこ
との出来ません。 何故なら、野原に標的を置きそれを撃つこと、ノックダウンターゲットを使うこと、標的までの距
離を50メートル以内で適当に決めて設置することなど、日本の法律では認められていないからです。

 フィールドターゲット競技を最も象徴しているのが「ノックダウンターゲット」です。 このノックダウンターゲッ
トを使わずして、フィールドターゲット競技と言うことは出来ません。
 また、決められた射座から撃つ射撃競技と違って、競技の都度標的を置く場所を変えるため、射座もそれに伴って移
動します。 このような競技は、今までの日本には無かった射撃競技なのです。

 フィールドターゲット競技に於いて万国共通のルールとしてノックダウンターゲットを使うこと、標的を任意の位置
に設置することの二つが存在します。 この二つを満たせば「フィールドターゲット競技」と堂々と宣言することが出
来ます。

 日本国内に限定して言えば、紙標的を撃つことを「フィールドターゲット競技」と言っても構わないのですが、他国
の競技者に「日本でフィールドターゲット競技をやっている」などと言わない方が賢明です。 日本でも本当のフィー
ルドターゲット競技、即ち「任意の距離にノックダウンターゲットを置いた射撃競技」をやっていると誤解されるから
です。

 欧米各国で行われているフィールドターゲット競技のルールを知ることで、この競技がどのようなものかより深く理
解することができます。
 今後日本でも欧米で行われている「空気銃によるフィールドターゲット競技」が認知され、健全な射撃スポーツとし
て定着することが望まれています。


 U.各国のルール:

 1.アメリカ:
      アメリカン・エアガン・フィールドターゲット・アソシエーション
      (American Airgun Field Target Association: AAFTA)
       URL:  http://www.airguns.net/aafta/aafta.html

 [1]競技規則

(1)使用される銃

 安全な銃であれば口径に関わらず使用することが出来ます。 言い方を変えれば危険だと判断された銃は使用できな
いと言うことです。 安全な銃とは撃つ人は勿論のこと、周りにいる人たちや周りの財産、例えば標的などに対して危
険を及ぼさないものを指します。 安全か危険かは競技会の主催者または審判が判断します。
 また、競技に使える銃は一つだけです。 例えば2丁持って行き、1丁づつ交互に使うなどというやり方は認められま
せん。 ただし使っている銃が故障した場合、審判の許可を得て代わりの銃を使うことができます。


(2)スコープ(照準器)

 一般的にスコープが使われますが、オープサイトを使っても問題ありません。 スコープの倍率やズーム機構の有無、
対物レンズの直径、胴体の直径など制限が有りません。 距離測定器つきスコープも使えます。


(3)ペレット(弾)

 ペレットに関しては、その材質についてのみ言及しており、「鉛や鉛合金」となっています。 形状、重さについて
規制はありません。 ですからウエストのくびれた形でも、球形でも、装薬ライフルのような形でも良いわけです。 
銃に合わせて手作りしても良いわけです。


(4)標的

 ノックダウンターゲットが使われます。 ノックダウンターゲットとは命中したら倒れ、リセットワイヤを引いてリ
セット出来る構造の標的を指します。 標的を倒すには、標的のヒットゾーンに命中しなければなりません。 ヒット
ゾーン以外に当たっても標的は倒れません。 標的までの距離は10ヤードから55ヤードまでとします。


(5)採点

 ヒットゾーンに命中し標的が倒れたら1点になります。 ヒットゾーンに命中しても標的が倒れなかったら0点です。
 ヒットゾーンに命中しても標的が倒れない原因は幾つかあります。 弾の勢いが弱くパドルが外れない場合、スプリ
ットペレットになった場合です。 これらの場合は0点になります。 標的の故障で倒れなかった場合は、その標的を
修理するか、他の標的を設置するかして、再度射撃します。


(6)射撃姿勢

 射撃するときの姿勢は規制されていませんが、ターゲットの設置場所によっては事実上特定の射撃姿勢を取る事が暗
黙の了解事項となることがあります。 例えばシッティングで撃つのが合理的な位置の標的に対して、スタンドで撃っ
ても構いませんが、失中する可能性が大きくなります。
 銃は射手の身体で保持しなければなりませんが、射撃の補助となるスリングの使用は認められていますし、バイポッ
ト、木の杭など地面に接しているものを使うことは認められています。


(7)敷物

 フィールドターゲット競技は自然の中で行われるため、地面に座ることが多です。 そのため、尻に敷く座布団のよ
うな敷物を用いることが、認められています。 ただし射手が座ったとき、その厚さが6インチまでとなっています。
 敷物は座るためだけに使わなければなりません。


(8)採点への抗議

 ノックダウンターゲットを使うため、標的が倒れなければ0点ですが、標的の故障や草や木に標的が引っ掛かり倒れ
ないこともあります。 そのような時、審判が倒れたか否かを判定します。 競技者は標的が異常だと判断したら撃っ
た場所から離れずに審判にその旨申告します。 一度でも撃った場所から離れたら、申告は認められません。
 審判が解決できない場合は競技委員が問題を解決し、その判定が最終判定になります。


(9)罰則

 競技のルールを故意に破ったり、危険な行為や非紳士的な立居振舞は罰則の対象になります。 また如何なる不正も
罰則の対象になります。 罰則は「資格剥奪」です。


(10)標的順序

 設置されたノックダウンターゲットには、撃つ順序が決められ番号が振られます。 その番号に沿って撃って行きま
す。 番号は左から右へ、近くから遠くへなど、規則性を持って振られます。 もし順番を飛ばして撃ったりした場合
はその旨記録し、正しい順序の標的を再射撃します。 例えば3番の標的を撃つべきところ、4番や2番を撃ったら3
番の標的に対する射撃は失中として0点、4番や2番の標的はリセットし正しい順序、即ち4番を撃ちなおします。


(11)射撃時間

 審判や競技役員は競技が遅滞無く進行するよう、射撃時間を制限することが出来ます。 例えば1レーン当たり何分
以内で射撃するとか、標的当たり何分以内で射撃するとか決めることが出来ます。 これは競技開始前でも競技中であ
っても、任意の時点で決めることが出来ます。 時間計測の開始点は審判や競技委員が明示します。 例えば銃を肩付
けしたときからとか、敷物に座った時からとかです。
 制限時間内に射撃が終了しなかった場合は、失中として扱われ0点になります。


(12)同点

 複数の競技者が同点になった場合、決勝戦を行うか他の方法で順位を決めます。 決勝戦の方法は決められていない
ので、主催者や審判がその都度適当と思われる方法を採用すれば良いわけです。 他の方法とはジャンケンや阿弥陀ク
ジなどなんらかの公平な方法を指します。


(13)主催者

 競技を行っていくうちに発生した問題のうち、規則の範囲外のものは主催者の判断を最終決定とします。 例えば雨
が降り出したとき、競技を続行するか中止するか主催者が決めるということです。


 [2]安全規則

(1)銃が標的に向けられたとき以外、弾を込めてはいけません。 また、弾倉のある銃の場合は弾倉を付けてはいけ
   ません。

(2)常に銃口を人にも向けてはならない。 このことは銃を”水平に保持してはならない”ということと同義です。
   どのような理由が有っても銃口を人や動物、財産(家、自動車、など)に向けてはいけません。

(3)射撃線(射座から標的に向かった論理線)の上では安全な銃の取り扱い手順を順守しなければなりません。 即
   ち射座に着き発射体勢が完了してから発射の下準備、弾の装填をします。 その具体的な措置は次のとおりです。
   発射直前まで安全装置を掛けておく。 中折れ銃の装填の場合、暴発を防ぐため銃を確実に保持する。 射手は
   思慮分別を持ち、礼儀正しく行動する。 自己の射撃は、他の射手に対しても安全でなければならない。 安全
   管理委員や審判が「射撃停止」を宣言したら全ての射手は銃身を折る、給弾口やボルトを開く、コッキングレバ
   ーを開放する。 安全管理委員や審判はレンジ上の安全に大して最終決定権を持ちます。

(4)安全な銃の取り扱いに全員が努力することが重要です。 また銃の危険な取り扱いに気がついたら、必要に応じ
   て安全管理委員や審判に報告することも大事です。

(5)子供は射座に入れない。 ジュニア射手は安全教育を受けたことを安全管理委員会によって明確にされなければ
   ならない。

(6)フィールドターゲットコースではアルコールは厳禁です。
   (銃を取り扱う場合は常にアルコールは厳禁です。これは万国共通の常識でしょう。)


 [3]クラス分け規則

オープンクラス:空気銃と照準装置に制限なし
ピストンクラス:全てのピストン銃で、照準装置に制限なし

主催者は二つのクラスに補助クラスを追加することが出来ます。 補助クラスは相当の数の射手がクラス分けを望んだら
提供されるだけです。

参考資料

この記事は、AAFTAのウエブサイト(URL:  http://www.airguns.net/aafta/aafta.html)に掲載されている
"AAFTA Field Target Rules Reprinted from the AAFTA Clubs and Shooters Handbook"を基にしました。
より詳しい情報は、AAFTAのウエブサイト(URL:  http://www.airguns.net/aafta/aafta.html)を参照して
ください。



04/09現在、AAFTAのホームページ(URL:  http://www.airguns.net/aafta/aafta.html)にレーンに設置した
ノックダウンターゲットの写真が載っています。 左からスカンク、リス、ネズミ、樹上のリス、ウサギのよう
です。
写真からフィールドターゲット競技がどのようなものか、その一端を覗けると思います。


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